探偵と契約したはいいけど、やっぱりやめとけば良かったかなあ…
このように探偵と調査を契約したものの、何らかのトラブルや事情変更等があったため後で解約したくなってしまった時はどうすればよいのでしょうか。
方法としては主に以下の3つとなります。
クーリングオフ
探偵の契約は「訪問販売」に該当するケースがあります。
相手探偵社の事務所、もしくはご自身が相手をご自宅に呼び出して契約した場合は訪問販売には該当しません。
それ以外の場所、例えば「喫茶店」などで契約した場合は訪問販売に該当し、特定商取引法という法律により一定期間は「クーリングオフ」による契約解除が可能です。
※クーリングオフとは
特定商取引法という法律に規定された特定の契約形態や業種について、一定の期間は解約が可能な手続きのことです。訪問販売のクーリングオフ期間は「契約書面を受領してから8日間」とされています。
契約書面とは探偵の場合、調査契約書や重要事項説明書となります。要するに契約書を取り交わして受け取ってから8日間は契約の解除が可能ということです。
クーリングオフする時の注意
クーリングオフを行うには相手探偵社に対する「通知」が必要です。
これはハガキ等でも可能ですが、探偵側から「見ていない」「受け取っていない」などと言われたり、配達員のミスが起こったりする可能性もあります。
ですので、通知の日付や確実に相手に届いたという事実を証明するために「内容証明(+配達証明)」によるクーリングオフ通知書を作成したほうが無難です。
※内容証明作成には以下のような決まりや書式があります。わからない場合は弁護士か行政書士にご相談ください。
また、内容証明が出せる郵便局は決まっていますのでこちらから最寄りの郵便局をお調べください。
契約書のクーリングオフ条項に不備があった場合
契約書にはクーリングオフ条項を法律に沿って正しく記載する必要がありますが、場合によっては不備があるケースもあります。
探偵との契約書のクーリングオフ条項に不備があった場合、解除期間が8日間より伸びる場合があります。ご自身の契約書がそれに該当していないか確認してみて下さい。
解約・キャンセル条項を確認
訪問販売に該当しない(事務所での契約)、もしくはクーリングオフ期間を過ぎてしまった場合、調査契約書の解約・キャンセル条項を確認してみてください。
ご自身の都合で解約・キャンセルをしたい場合は原則として探偵との契約書の条項に従う必要があります。
但し、あまりに不当な内容の条項は「消費者契約法」により無効になるケースもあります。
<例>「契約金額の○○%の解約手数料を支払うこと」
例えば、すでに稼働した分を請求された場合は妥当といえますが、「契約金額の○○%の解約手数料」など一律に解約手数料を課すような条項は、契約金額が大きかった場合などに不当な損害負担額となるため無効となる可能性が高いです。
誤認・困惑させられた契約は取消可能
探偵に困惑させられて契約してしまった、何とかできなかったかなあ…
ということがもしかしたらあるかもしれません。
もし契約時に以下のような依頼者を誤認や困惑させるような行為(探偵側が悪質と言える行為)があった場合は「消費者契約法」により取消可能となります。
例としては、帰ることを告げたにもかかわらず契約するまで事務所から帰らせてもらえなかった(不当な勧誘行為・退去妨害)、帰ってほしいと告げたにもかかわらず契約するまで自宅から帰ってもらえなかった(不当な勧誘行為・不退去)、何の確証もないのに相手から「絶対にこの日に証拠が取れる」と告げられた(断定的判断の提供)などが挙げられます。
これらはいずれも法律的に難しい問題となりますので、弁護士(法テラスなど)か最寄りの消費生活センター(国民生活センター)などにご相談ください。