探偵事務所や興信所のホームページをみていると「〇〇協会加盟」などとを記載している探偵社をたくさん見かけませんか?
この「〇〇協会」というのはさまざまな探偵社が加盟している探偵の業界団体のことで、一般社団法人や協同組合、特定非営利活動法人(NPO)といった組織形態があります。
代表的な探偵の業界団体
代表的な業界団体としては、以下の3団体等が挙げられます。
- 一般社団法人日本調査業協会
- 全国調査業協同組合
- 特定非営利活動法人全国調査業協会連合会
※「東京都調査業協会」など都道府県名がつく調査業協会は多くが「日本調査業協会」の下部組織となります。その他の主な探偵の業界団体については下記リンクをご参考下さい。
探偵の業界団体の意義や資格発行
これらの業界団体に属している場合、定期的に研修会がおこなわれ、探偵業界でおこりやすいトラブルなどについて警察や国民生活センターから直接指導を受けることもあります。
ですので業界団体に加盟していない探偵と比べた場合、契約トラブルや探偵業法違反、違法行為等について詳しく敏感な面があると考えられます。
業界団体に所属する探偵社が多ければ多いほど警察等からの指導も行きわたりやすく、万が一探偵とトラブルがおこった際の問い合わせの窓口にもなるため、こういった団体の必要性はあると言えるでしょう。
業界団体が発行する探偵の民間資格
探偵の資格に国家資格はありませんが、業界団体が発行している民間資格が存在します。
(例)日本調査業協会の場合「探偵業務取扱主任者」
資格取得者であることをアピールしている探偵は、こういった業界団体での認定試験を受けて合格した資格取得者だということです。
業界団体に加盟している探偵は安心?
ご注意いただきたいのはこれらの業界団体に属しているからといって「絶対安心な探偵ではない」ということです。
「〇〇協会に加盟しているため安心です」等と記載している探偵社も見かけますが、基本的に加盟している探偵社は「自社の外見的な信頼性を高めるため」「業界における横のつながりを作る」等の自社の利益のために加盟していると考えられるからです。依頼者の安心のために加盟しているわけではありません。
(加盟の条件自体も基本的に毎月の加盟料の支払い等です。)
業界団体に依頼の相談をしたらどうなる?
日本調査業協会など業界団体自体も「自らの利益を確保するために活動している」ことは否定できません。
仮にこれらの業界団体に直接依頼の相談をしたとします。その場合、おそらくその業界団体に加盟している探偵社のいずれかを勧められることになります。
逆にわざわざ他の団体に加盟している探偵社を勧めることは絶対にありません。
どのように利用する?
他にも業界団体は数多くあり「〇〇協会から表彰を受けた」「〇〇協会から1位に選ばれた」等の自作自演をしているようなケース、NPOと称しながら自社のみに利益誘導をしているようなケースもあります。
ただ、多くの探偵社が参加している業界団体やNPOではこのような自作自演が疑われる行為はおそらくできません。
業界団体加盟やNPOを必要以上に信頼しないことも重要ですが、自作自演行為の可能性が低い点や万が一の探偵とのトラブルの問い合わせ窓口として利用できるという意味では上述の3団体に加盟している探偵社が良いとも言えるかもしれません。